最近ではスーパーやドラッグストアなどでも売られているアルカリイオン水。
気軽に買えるようになったので、あまり意識せずとも効果を体験している方もいるかもしれません。
アルカリイオン水にはよい効果だけではなく注意点もあるのをご存じでしょうか?
また、飲料水としてだけではなく、料理をするときに役立つ使い方があるのも見逃せません。
アルカリイオン水
アルカリイオン水とは?
普段飲料水として使われている水には水素イオンが溶け込んでいます。
水素イオンの量をpH値で表しますが、その値によって水は酸性・中性・アルカリ性という状態に変わります。

アルカリイオン水とは、飲料用の水を整水器で電気分解して作られるpH9~10の弱アルカリ性電解水のことを指します。
飲料水として飲み続けることで、胃や腸の不調を整える効果が厚生労働省から認められているアルカリイオン水。
それを作り出すアルカリイオン整水器は2005年の薬事法改正により管理医療機器と定められ、厚生労働省の認可が無ければ販売できないようになっています。
機能水
アルカリイオン水は、日本機能水学会では飲用アルカリ性電解水という名称を用いられ、機能水として位置づけられています。
機能水とは
「人為的な処理によって再現性のある有用な機能を付与された水溶液の中で、処理と機能に関して科学的根拠が明らかにされたもの、及び明らかにされようとしているもの」
よく似た名前でアルカリ性電解水がありますが、こちらは飲用には不適なpH10以上のものです。掃除用などで販売されているアルカリ電解水はpH12ほどで強アルカリ性となります。
アルカリ電解水を用い、酸性の汚れ(油汚れ、手垢、食べこぼし、血液、湯垢など)を中和して洗浄します。
アルカリイオン水の特徴
効果
下痢や胃もたれ、消化不良、胃酸過多などの症状を緩和する効果があるアルカリイオン水。
日本では、胃腸や消化管の治療を受けている日本人が約1,000万人いると言われています。
食生活の変化や日々のストレスの影響もあり、胃腸の不調を感じている人も。

1日の摂取量は500~1,000mlであるため、一度に飲むことは難しいので何回かに分けて飲むとよいでしょう。
胃腸症状の改善の他にも、食後は口内が酸性に傾くので、アルカリイオン水を口に含むことで口臭・虫歯・酸蝕歯を防ぐことができると言われています。
また、ラットを使った実験では、1週間水道水を飲んだラットとアルカリイオン水を飲んだラットの血圧を比較したところ、アルカリイオン水を飲ませたラットの血圧の上昇が抑えられたそうです。
注意点
アルカリイオン水を必要以上に摂取すると胃酸を薄めてしまい、消化力が落ちてしまうことがあります。
また、必要量より多く飲んだ場合やアルカリ性が強いものを飲み続けると、腸を刺激し下痢になりやすくなることがあります。
少しずつ摂取し、不調が軽減されているかどうか確認するとよいでしょう。
そして、効能は厚生労働省で認められていますが、薬のように即効性があるわけではないので長期間飲み続ける必要があります。
アルカリイオン水の入手方法
最近では、ペットボトル入りのアルカリイオン水がスーパーやドラッグストアなどで売られているので手に入りやすくなっています。
また家庭用のアルカリイオン整水器も販売されているので、設置を検討している方もいるかもしれません。
整水器によっては、アルカリイオン水から酸性水まで作り出せる便利なタイプもあります。また、整水器はキッチンに置くものなのでコンパクトなものが好まれます。

アルカリイオン水の役立つ使い方
役立つ使い方は次のようなものがあります。
飲料水として
まろやかで飲みやすく、胃腸症状の改善に有効です。
冷たいままだと胃腸を刺激してしまうので常温で飲むとよいかもしれません。コーヒーやお茶に利用すると、口当たりがよくまろやかになります。
ダシ取り
具材やダシそのものの美味しさを引き出すので、味噌を通常より少なくして塩分を減らすことができます。
煮物に利用
調味料が少なくても煮汁が素材にしみやすいので、減塩効果があります。
煮崩れせずに具材をやわらかくすることができます。
炊飯に利用
アルカリイオン水で洗って炊いたごはんは艶がよく粘り気もあり、冷めても美味しいのが特徴です。
野菜のアク抜き
アルカリイオン水につけておくと、効果的に汚れやアクを取ることが可能です。
まとめ
健康によいというアルカリイオン水の効果・注意点、役立つ使い方について解説しました。
胃腸のはたらきが弱っている方は、毎日アルカリイオン水を適量飲むことで胃や腸の困った症状の改善が期待されます。また、料理に使うことでより美味しい食事を作ることができるかもしれません。
自分に合った利用方法で、アルカリイオン水を使う生活を取り入れてみてはいかがでしょうか?