金融機関からお金を借り入れるときに、カードローンとキャッシングは代表的な方法です。しかし、仕組みが似ているのでどちらを利用したらいいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。双方の違いを知った上で自分に合ったサービスを利用したいと思う方も多いと思います。
今回は、カードローンとキャッシングの仕組みや違いについて解説していきます。
カードローンとキャッシング
カードローンとキャッシングの違いは？
必要カードと貸し手
カードローンとキャッシングでは、借入時に必要になるカードとお金の貸し手に違いがあります。
借入時に必要になるカード
| ー | カードローン | キャッシング |
|---|---|---|
| 借入時に必要なカード | カードローン専用カード | クレジットカード |
カードローンでお金を借りる場合は借り入れ専用のカードが発行されます。
お金の貸し手
| ー | カードローン | キャッシング |
|---|---|---|
| お金の貸し手 | 銀行もしくは消費者金融 | クレジットカード会社 |
カードローンは銀行もしくは消費者金融のローン商品です。
キャッシングはクレジットカード会社が提供しているものです。
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サービス内容
カードローンとキャッシングはサービス内容にも違いがあります。
カードローンとキャッシング内容の違い
| ー | カードローン | キャッシング |
|---|---|---|
| 金利 | 金利には幅がある | 高い |
| 借入審査スピード | 最短即日 | 1週間ほど |
| 借入限度 | 最大で800万円ほど | 100万円以内 |
| 無利息期間 | 金融機関によりあり | 短期または無し |
返済方法
カードローンとキャッシングでは返済方法も異なります。
カードローン：
返済方法は、10回、30回、50回など回数を自分で選べる毎月の分割支払い方法がメジャーです。自分の収入、返済能力に応じて支払回数や支払期間を調整することができます。
キャッシング：
毎月のショッピング枠で利用したお金の支払いと同時にキャッシング枠で借り入れたお金も引き落とされます。支払い形式は、翌日に一括返済をするか、元利定額リボルビング払いや、残高スライドリボルビング払いなどで返済を行います。この支払形式は「リボ払い」と呼ばれています。
金利
クレジットカードのキャッシング機能は、少額短期融資という性質上、短期で返済することを想定しています。そのため、キャッシング機能の金利は、カードローンと比べるとやや高めの設定となっています。
金利は借入金額により変動しますが、クレジットカードのキャッシング枠の場合は一般的に15％～18％前後の設定となっています。
実質年率（金利）の一例
| ー | 実質年率 |
|---|---|
| 一般的なカードローン | 3.00％～18.00％ |
| クレジット | 実質年率 |
|---|---|
| 楽天カード | 18.00％ |
| ｄカード | 18.00％ |
| イオンカード（WAON一体型） | 7.80％～18.00％ |
| 三井住友VISAクラシックカード | 15.00％～18.00％ |
無利息期間サービス
一部のクレジットカードやカードローンでは、「初回利用で30日間は金利0円」というようなサービスを提供している会社もあります。
借り入れ上限金額
カードローンの借り入れ上限金額は、借り入れをする方の収入や勤務状態により異なります。一般的な借り入れ上限額は数十万円から数百万円ほどなっています。そのため、一度に多額のお金を借りたい場合はカードローンのほうが使い勝手が良いと言えるのではないでしょうか。
| ー | 借り入れ上限金額 |
|---|---|
| 一般的なカードローン | 最大300万円～1,000万円 |
キャッシング枠の上限金額も、クレジットカードにより異なっています。
キャッシングでお金を引き出す場合は、この決められた上限金額の範囲内で融資が行われます。
| クレジットカード | 借り入れ上限金額 |
|---|---|
| 楽天カード | 最大90万円 |
| ｄカード | 最大90万円 |
| イオンカード（WAON一体型） | 最大300万円 |
| 三井住友VISAクラシックカード | 最大300万円 |
カードローン、キャッシングそれぞれのメリット
カードローンとクレジットカードの違いを紹介してきました。それぞれのメリットを今一度確認してみましょう。
カードローン
カードローンのメリットは「金利」と「借り入れ可能金額」と言えます。
上でも述べたように、キャッシングの場合は18％前後の利息がかかりますので、カードローンと比べると高金利の傾向にあります。
金利
「金利18％前後」というのは一年間の借り入れにかかる「年利」ですので、短期間での返済が可能である場合はキャッシングを利用して借り入れても良いかもしれません。反対に、中長期的に借り入れを行いたい場合は、カードローンのほうがおすすめと言えるのではないでしょうか。
| ー | 金利 |
|---|---|
| カードローン | 条件にもよるが10％前後。4～5％台のところもある。低金利の傾向。 |
| クレジットカードのキャッシング | 18％前後とカードローンよりも高金利 |
借入限度額
クレジットカードのキャッシング枠の場合も100万円ほどまで借り入れは可能です。
カードローンの場合は数百万円単位での借り入れが可能となっており、高額な借り入れを検討している場合にはカードローンに軍配が上がりそうです。
| ー | 借入限度額 |
|---|---|
| カードローン | 数百万円～1,000万円ほど |
| クレジットカードのキャッシング | 100万円ほど |
クレジットカードのキャッシング枠
クレジットカードのキャッシング枠の最大のメリットは、「申請、審査いらずですぐにお金を引き出すことができる」という事です。
借入時の手続き
クレジットカード申し込みの時点で、申請・審査に通っているので、余計な手間が省かれているわけです。
| ー | 借入時の手続き |
|---|---|
| カードローン | 新たに申込み等の手続きが必要だが、即日融資が可能なカードローンもある |
| クレジットカードのキャッシング | 手持ちのカードで借入可能 |
返済方法
クレジットカードのキャッシング枠のもう一つのメリットはシンプルな返済方法です。クレジットカードのショッピング枠の支払いと同時に引き落としができるため、支払い忘れが発生しない点はメリットといえます。
| ー | 返済方法 |
|---|---|
| カードローン | 返済方法は複数。カードローンで別途行う必要がある |
| クレジットカードのキャッシング | ショッピング枠と同時に引き落とし可能 |
カードローン、クレジットカードのキャッシングそれぞれのデメリット
| ー | カードローン | キャッシング |
|---|---|---|
| デメリット |
|
|
カードローンは「借金」というイメージが強く、借り入れをバレなくないと思う方が多いようです。カードローン専用カードの取り扱いには十分に注意しましょう。
クレジットカードのキャッシング枠の場合、手持ちのクレジットカードを使うため借入がバレにくいとも言えます。
カードローンとキャッシング、どちらが向いてる？
カードローンとクレジットカードのキャッシングのサービスは似ている点も多くあることが理解できたと思います。どちらが自分に合っているのか迷う方もいると思いますが、まずは自分のニーズを考えてみましょう。
カードローンがおすすめの人： まとまったお金が必要な方
すぐにお金を借りたい方
キャッシングがおすすめの人： 生活資金の足しになる少額のお金を借り入れたい方
お金を借り入れていることを周りに知られたくない方
カードローンはまとまった金額を借り入れできる可能性があり、即日融資も対応している消費者金融もあるので、すぐにお金が必要な方に便利と言えます。
キャッシングは、生活資金を少額・定期的に利用したい方に向いていると言えるでしょう。
まとめ
カードローンとキャッシングについて紹介してきました。どちらもメリット・デメリットがありますが、自分がなぜ借りたいのか、返済はどのように行うのかなど、ライフスタイルやニーズを元にどちらが自分に向いているのか検討してみましょう。
急に必要になった金額にもよりますが、キャッシング枠付きのクレジットカードを1枚、カードローンの専用カードを1枚、と2枚持っておけば金額や支払い方法を組み合わせて、上手に借り入れと返済を行うことができる場合もあります。
どちらを選ぶか迷っている場合は、しっかりと借り入れの目的を考えて利用するサービスを慎重に選びましょう。
